こんにちは、パンダラヴァーです。
今回はインサイダーゲームをプレイしている中でふと沸いた疑問、お題「マンホール」は「質量ありますか?」と聞かれた時、「はい」「いいえ」どちらになるのか問題について書いていきます。
マンホールには質量があるのか
まずは、インサイダー、お題当てをよくやっている人間に問いを投げかけてみます。
「当然ある」「ある」「うーん……」「あー、ないかもね」などの回答がありましたが思ったより「ある」と即断する人が多かったです。(統計で現れるほどの人数ではないので数字は割愛)
よく考え直してみるとこの問いには実は二つのレイヤーがあることに気づきました。
①「マンホール」とは【地面に空いた穴のこと】か【それを塞ぐ蓋のこと】か
②【地面に空いた穴】の場合、「穴」という概念は質量あり、なし、どちらで答えるべきか
これら二つの問題に対してどのように考えるべきか、紐解いていきましょう。
マンホールとは何か調べてみる
ということで、ウィキペディアでマンホールを調べてみました。
マンホール(英: manhole)は、地下の下水道・暗渠、埋設された電気・通信ケーブルなどの管理(点検・修理や清掃、排気など)を目的として作業員が地上から出入りできるように地面にあけられた縦孔である[1][2]。
下水道、上水道用のマンホールは円筒形が多く規格化されている。一方大型バルブボックス、弁室と呼ばれるマンホールは箱型が一般的で内部に管やバルブを収容する地下設備である。
電力・通信用のマンホールも箱型が多く、マンホール内部でケーブル同士が接続される接続点や分岐点となり、地下送配電網や地下光ケーブルや電話線を収容する設備となる。
現在は工場で製造されるプレキャストコンクリート製品が主流である。「マンホールの蓋」の事を「マンホール」と言うことがあるが、間違いである。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
気になるのはやはり最後の一文ですね。
「マンホールの蓋」の事を「マンホール」と言うことがあるが、間違いである。
①「マンホール」とは【地面に空いた穴のこと】か【それを塞ぐ蓋のこと】か
という問いについて、明確に回答しています。
確かに言葉としての正確な意味を考えた時は【地面に空いた穴】だとするのが正しいように思います。
ここでもう一つ、chatGPTに同様の質問を投げてみました。
chatGPTは①「マンホール」とは【地面に空いた穴のこと】か【それを塞ぐ蓋のこと】か
に対して、一般的には蓋を指すことが多い、と答えました。
AIの回答が必ず正しいというわけではないですが、この考え方は実に興味深いです。
つまり、一般の人(マンホールを穴として利用する事業者以外の人)からしてみると「マンホール」は常に蓋がしてある状態で認識しているので「マンホール」を意識した場合にはその蓋が思い浮かぶということです。
言葉の正確な意味としては正しくないかもしれませんが、この考え方も同様に確からしい、ということは言えそうです。
この二つの考え方が、「マンホール」という言葉に対して
【地面に空いた穴のこと】をイメージする人と【それを塞ぐ蓋のこと】をイメージする人、どちらもいることを端的に説明していますね。
穴について考えてみる
穴についても考えてみましょう。
②【地面に空いた穴】の場合、「穴」という概念は質量あり、なし、どちらで答えるべきか
と問題点のレイヤーとして打ってみましたが、一般的には穴とはある面に生じた「空間として抜けている部分」のことでしょうから質量がないものと考えるのが自然かなと思います。
ただし、人によっては周りの質量のある部分(地面や壁、その他)がないと穴は存在し得ないので「質量のある部分」も穴の一部(縁や断面)として考えると「質量がある」と考えることもできるでしょう。
この話を考えていた時、過去に話題になっていた「ドーナツを穴だけ残して食べる方法」について議論されていたことを思い出しました。
この話題の際の考え方としても「ドーナツがなくなれば同時に穴もなくなる」ということに対してそれぞれの学問がどのようにアプローチするか、という点が一つのトピックになっている点でやはり質量のない「穴」は質量のある「穴を穴たらしめている他の部分」とともに存在していることが伺えます。
穴といえば、Twitterでも「ストローの穴は1つか? 2つか?」と言う点が人によって答えが違うことも話題になりましたね。
「質量はありますか」という質問に訪れた危機
ここまで二つのレイヤーに沿って「マンホール」に質量があるのか考えてきましたが、最後にインサイダーゲーム、お題当てゲームの世界に話を戻して考えてみます。
初手の質問として不動の人気を誇っていた「質量はありますか」という質問。質問の分類の記事でも書きましたがこの質問の最大の魅力は安全かつ完全に切り分けできることでした。つまり、「質量がある」ものは「ない」状態にはならないのでどちらか一方が正なら反対の答えは必ず「いいえ」になることが安心して使える理由でした。
しかし、この切り分けに危機が訪れます。それは「どっちで答えていいかわからない」というものでした。
でもGMは「わからない」で答えても良いのだからそうしたら?
「どっちで答えていいかわからない」のなら「わからない」って答えればいいんじゃないの? と思いますよね。そうだと思います。ですが、今回の危機とは少しピントが違います。
今回、「マンホールには質量があるか?」という問いには人によって「はい」と思う人もいるし「いいえ」と思う人もいました。もしそれらの二人がGMだった場合、GMの回答は「はい」「いいえ」どちらかに断定されたものになったはずです。つまり、回答者目線では「はい」「いいえ」のどちらであってもその回答が自分の認識と相違ないか判断する術がない可能性があるということです。
お題当ては対人間だからこそ面白い
この「マンホールには質量があるのか問題」は最も初歩的なお題当てゲームの魅力を再認識させてくれました。
GMは隠されたお題に対して「正確に回答する」ことを義務付けられていますが、それはあくまでも「GMが認知しているお題に対しての知識を使って正確に回答している」と言う点です。
質問者と回答者の認識のズレによって、一見簡単なお題が正解まで到達できないこともあったり、またそういった流れを修正するためにインサイダーが仕事をしなくてはならなくなったり。この「人によってお題をどう認識しているか違う」という部分は確実にゲームに深みを与えていますよね。
この部分を利用して、あえて認識をずらすようなお題を提供するようなテクニックも「お題クリエイター」にはありますがそれはまた別の話。
良いインサイダーゲーム、お題当てゲームライフをお過ごしください。それではまた!